den6blog’s diary

僕の寄り道――電気山羊は電子の紙を食べるか

2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

【山へ、海へ】

【山へ、海へ】 (『電脳六義園通信所』アーカイブに加筆訂正した 2005 年 10 月 31 日の日記再掲) JR 東海道本線清水駅。 駅舎の高架化が成って嬉しいことのひとつは改札を出た場所からの眺望が良いことであり、晴れた日には真正面に大きく富士山が見える…

【母と歩けば犬に当たる……53】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……53】 53|◉極私的・夏休み親子六義園自然観察教室……3[アリジゴク] 規則正しいお通じは大切であり、そのためにも歩く習慣はさらに大切である。 副作用の少ない痛み止めが使えるようになって、ガ…

【朝倉屋で傘を買う】

【朝倉屋で傘を買う】 (『電脳六義園通信所』アーカイブに加筆訂正した 2005 年 10 月 30 日の日記再掲) 「わきゃあない」 突然懐かしい清水の言葉がご主人の口から出て胸が詰まる。 「わきゃあない、はぁ 56 年になるよ」 静岡県清水江尻東、洋傘製造修理…

【母と歩けば犬に当たる……54】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……54】 54|◉極私的・夏休み親子六義園自然観察教室……4[鯉と亀と人] 六義園内を歩いているとかなり古びた敷石の小径があり、分岐したその先が行き止まりになっているものもある。 かつて庭園がつ…

【母と歩けば犬に当たる……55】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……55】 55|◉極私的・夏休み親子六義園自然観察教室……5[小さい世界の大きい楽しみ] 「ああ、六義園にイビ(母の愛犬)を連れて入れたらどんなにいいだろう」というのが母の口癖である。 そんな夢…

【母と歩けば犬に当たる……56】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……56】 56|◉極私的・夏休み親子六義園自然観察教室……6[夏の葬列] 夏の六義園内でアリの行列を見つけると、それは葬列であることが多い。 葬列が通り過ぎたあと主人公が跡形もなく消えてしまうの…

【母と歩けば犬に当たる……57】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……57】 57|◉極私的・夏休み親子六義園自然観察教室……7[ハト派スズメ派カラス派] 抗がん剤投与後の衝撃も和らぎ、ようやく散歩する気力も戻ったらしい母と「極私的・夏休み親子六義園自然観察教…

【母と歩けば犬に当たる……58】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……58】 58|◉極私的・夏休み親子六義園自然観察教室……8[カメくらべ] 夕立が通り過ぎて蝉の声が戻ってくると、いくぶん涼しげな気分になるので、久し振りに母を極私的・夏休み親子六義園自然観察…

【母と歩けば犬に当たる……59】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……59】 59|◉極私的・夏休み親子六義園自然観察教室……9[クコの実] 母親が飲んでいる薬の種類がだらしなく増えている気がしたので、解説書を片手に整理してみると、起こり得る副作用として便秘が…

【終端のジャック&ベティ】

【終端のジャック&ベティ】 (『電脳六義園通信所』アーカイブに加筆訂正した 2005 年 10 月 24 日の日記再掲) 清水義範著『永遠のジャック&ベティ』を読んで懐かしくもほろ苦く笑えるのは何歳くらいまでの世代なのだろう。 と思って中学校の英語教科書『…

【母と歩けば犬に当たる……60】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……60】 60|透明な九月――清水へ 人生で最も長いようで短い1年間が終わった。 入院した母の病室を毎日訪ねて一緒に昼食を食べた日々もあったし、検査で歩き回った明け暮れもすでに懐かしい。ありが…

【ペッパー警部】

【ペッパー警部】 (『電脳六義園通信所』アーカイブに加筆訂正した 2005 年 10 月 23 日の日記再掲) ブームに乗り遅れることは子どもの頃からしょっちゅうあった。 乗り遅れたことを笑われるのもまた誇らしかったりするねじれた性格だったので、遅れて乗る…

【母と歩けば犬に当たる……61】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……61】 61| 一歩先の秋 巨大マンションではないけれど、百数十世帯が入居している集合住宅なので、居住して 10年以上も経っているのに見知らぬ人と顔を合わせる機会が多い。 家族揃っての夕食を終…

【母と歩けば犬に当たる……62】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……62】 62|もう一度 昨年に引き続き郷里静岡県清水にある生家で迎える誕生日。母親と愛犬イビが互いを杖としながら暮らし、朝になると明るいご近所の声が聞こえる、ごくありきたりな田舎暮らしの朝…

【近道】

【近道】 (『電脳六義園通信所』アーカイブに加筆訂正した 2005 年 10 月 21 日の日記再掲) 人間、歳を取ったり身体が弱ってくると少しでも近道を通りたくなるのだろうか。 赤信号なのに道路を横断したり、横断歩道でない場所を横切ろうとする人を見ると、…

【母と歩けば犬に当たる……63】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……63】 63|ダラシネの旅へ 週休三日を宣言し、毎週末の介護帰省が始まった。 週明けまでの仕事の資料とノートパソコンをリュックサックに詰め、母から頼まれた重い荷物を入れたら、立ち上がるとき…

【さつき通りターミネーター】

【さつき通りターミネーター】 (『電脳六義園通信所』アーカイブに加筆訂正した 2005 年 10 月 20 日の日記再掲) わが家のパソコンに接続していた CANON のスキャナがお役御免となり、とうとう最後の外付け SCSI(スカジー)機器が姿を消した。 外付け SCS…

【母と歩けば犬に当たる……64】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……64】 64|いのちの終え場所 晩年の祖母がよく口にした言葉に「おれの居場所」という六文字があって思い出深い。 郷里静岡県清水に限らないのだろうけれど、むかしの女性は自分のことを「おれ」と…

【清水のみせや】

【清水のみせや】 (『電脳六義園通信所』アーカイブに加筆訂正した 2005 年 10 月 19 日の日記再掲) わが母は商店のことを「みせ」ではなく「みせや」と呼んでいた。「パン店」でも「パン屋」でも通じるものを、わざわざ「パン店屋」と呼ぶようで違和感が…

【母と歩けば犬に当たる……65】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……65】 65|祈るしかない 郷里静岡県清水でひとり暮らしを再開する母親のケアマネジャー(★1)を決め、支援してもらうための打ち合わせをし、県立静岡がんセンターへの受診手続きも終えた。終えた…

【巴川の流れのように】

【巴川の流れのように】 (『電脳六義園通信所』アーカイブに加筆訂正した 2005 年 10 月 18 日の日記再掲) 美空ひばりの『川の流れのように』を初めて聞いたのは山形県社協が主催した障害者月山登山に飛び入り参加した帰りの貸し切りバス内だった。 山交バ…

【ちいちい餅とチャイルドサッカー】

【ちいちい餅とチャイルドサッカー】 (『電脳六義園通信所』アーカイブに加筆訂正した 2005 年 10 月 17 日の日記再掲) 10 月 15 日、東京駅ホームで午前 7 時 18 分発特急ワイドビュー東海 1 号を待っていたら反対ホームに入線するはずの寝台特急が到着せ…

【砥鹿(とが)神社のおひまち】

【砥鹿(とが)神社のおひまち】 (『電脳六義園通信所』アーカイブに加筆訂正した 2005 年 10 月 16 日の日記再掲) 宇宙と地上を頻繁に宇宙船が往復し、有人宇宙船が地球のまわりを周回し、好奇心と健康とケタはずれの財力さえあれば一般人でも宇宙旅行が…

【母と歩けば犬に当たる……66】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……66】 66|泳ぎ続けるマグロ 県立がんセンターで母の診察に付き添うため週末帰省する日課が始まった。 電車で帰省し、地元で自動車修理工場を営む親戚が、預かった車の代車として用意している自動…

【母と歩けば犬に当たる……67】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……67】 67|週末の旅愁 木曜日、東京の大学病院で母親がうけた治療に関する資料を貰うため、その手続きにやってきた。 母は治療を中断して郷里に帰ってしまったため、患者本人がいなくなって医師と…

【母と歩けば犬に当たる……68】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……68】 68|東海道行ったり来たり 残暑もおさまってめっきり秋らしくなり、清水総合運動場近くの日曜朝市(★1)も再開されると聞き、自転車に乗って行ってみたいなどと母が言い出してびっくりした…

【母と歩けば犬に当たる……69】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……69】 69|月曜日の時計 月曜日、午前9時ちょっと前、実家に電話して母が生きていることを確かめ、午前9時半過ぎ、郷里にある看護・介護ステーションに電話してケアマネジャーに緊急の訪問看護・…

【母と歩けば犬に当たる……70】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……70】 70|清水富岳百景 定年退職後は自宅にいて働く妻の後方支援にまわり、主夫に専念している元編集者の友人がいるが、母の世話をしてみると主夫業というのはつくづくやりごたえのある仕事である…

【母と歩けば犬に当たる……71】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……71】 71|駅弁は死なず わが母の世代だと「他人や制度の世話になるなんていう世間体の悪い暮らしはごめんだ」などと考えて生きてきた人が多いのではないだろうか。 母は少女時代に結核を患ってか…

【母と歩けば犬に当たる……72】

清水←→東京・東海道みとり旅の記録 【母と歩けば犬に当たる……72】 72|朝のデイサービス 平日に仕事を休んでの介護帰省が増えてきた。 車窓風景をぼんやり眺めていると、即座に名前が言えるように大きな川ではなく、日本全国どこにでもあるごく小さな川で、…