den6blog’s diary

僕の寄り道――電気山羊は電子の紙を食べるか

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

【形而の上下】

【形而の上下】 形而上者謂之道 形而下者謂之器(形のないものを道といい、形あるものを器という 易経) 「飯を食わなければ生きていけない、自分は生きていくために飯が食いたい、飯をくれ」と言ったら「じゃあ茶碗を出せ」と言われるだろう。 熱いごはんを…

【方災】

【方災】 日本人の暮らしに馴染んだ古来からの信仰によると、正月に歳神さまをお迎えするため、まず歳ごとにかわる方角の吉凶、そのわざわいである方災を解除(けんじょう)するという。 2022/09/21 静岡市駿河区 清見そば 本店DATA : PENTAX Optio RZ10 1 :…

【全阿弥と声聞士】

【全阿弥と声聞士】 「清水市史を読んでたら全阿弥と声聞士が出てきたので隆慶一郎の本を読み返したくなっちゃった」「ああ、隆慶一郎おもしろかったわね」と、国葬のニュースを見ながらの晩酌で妻と話した。戦国時代のいくさに同行した時宗僧のことも思い出…

【三人の政宗】

【三人の政宗】 今川氏の歴史を確認していたら「十二月、範政は入江荘別府郷内知行の半分を伊達政宗に返した」(『清水市史』)という文章が出てきた。別府とは新開地のことで、入江荘別府とは入江のお百姓が三保湾沿いの浜堤を開墾してひらいた村だ。「範政…

【山の神】

【山の神】 この夏に何度か足を運んだ清水の柏尾にも梅ヶ谷にも山の神があった。日本平の麓にもあったし、富士山麓の次郎長開墾あたりにもあった。日本中の山の神を数えたら、いったいどれくらいの数になるのだろう。山の神がちゃんと記載されている地図がわ…

【ハット帽】

【ハット帽】 朝刊を読んでいたら逃走中の犯人はハット帽をかぶっていると書いてある。「ハット帽」という言葉を初めて聞いた。大正生まれのご老人が「ハット」と気取って言うのと、ごく一般的に「帽子」と言われるものが言葉として合体している。 あらため…

【惻隠の情について】

【惻隠の情について】 なにかが「あらわれ」ているのはそれが「うごき」だからだ。「うごき」はうごいているかぎり、うごきの中にはじまり(原因)を問えない。たまごが先かにわとりが先かを論じる無限回転のようなものだ。 2022/09/13 梅ヶ谷ふれあいの里DA…

【秋の長尾川】

【秋の長尾川】 郷里静岡の巴川左岸、山側から流れ出る小河川には天井川が多い。流れ込む砂礫が河床に堆積して川底が高くなり、氾濫を防ぐため土手を高くするということをくりかえし、川が周辺の平地より高くなったものを天井川という。 墓参りするため北街…

【国府津の風】

【国府津の風】 赤い彼岸花が咲く時期になり、いくつか用事もあるので清水に墓参り帰省した。 [出発] 駒込│ 06:04発(1番線)│ JR山手線(外回り)│ 06:26着(4番線)[乗換] 新橋│ 06:34発(1番線)│ JR東海道本線│ 普通 熱海行き│ 08:19着[乗換] 熱海│ 08:23…

【急がば回れ】

【急がば回れ】 もののふの矢橋の船は速けれど急がば回れ瀬田の長橋(琵琶湖に由来する「急がば回れ」の語源) 急がば回れという教えを、遠回りなようでも確実な道を行くほうが結局近道であると解してしまうとどつぼにはまる。 近道とは自分の苦手なことをズ…

【あんたがたどこさ】

【あんたがたどこさ】 近所のドラッグストアで欲しい家庭雑貨を探したらどこでも売れ残りのピンク色しかなく、しかたがないので在庫のあるショップをネットで探してホワイトを注文した。発送完了通知が届かないのでおかしいなと思ったら、こんなメールが届い…

【梅ヶ谷新道の長さを測る】

【梅ヶ谷新道の長さを測る】 昭和六十年に清水市が発行した『まちの思い出』に梅ヶ谷新道は約2キロメートルの直線道路だと書かれていた。 実際はどれくらいの距離なのだろうと Google マップ上で北街道と梅ヶ谷新道の交差点を右クリックして「距離を測定」…

【赤羽往還】

【赤羽往還】 小学校に通った6年間は東京都北区民だった。埼玉県に区境を接する北区の北端に赤羽という街がある。大宮区内でバスに乗っていたら女子高校生が赤羽に行こうと騒いでおり、「わたし赤羽って埼玉県だと思ってた〜」「わたしも〜」と笑っていた。…

【ちそ】

【ちそ】 親戚中でなぜか叔父だけが紫蘇を「しそ」と呼ばずに「ちそ」と言う。子どもの頃から叔父が「ちそ」と言うたびに、なぜ叔父だけがそう言うのかとても気になっていた。 2022/09/16 港区赤坂DATA : SONY NEX-3 Olympus Lens 1:8 f= 9 mm 成人して酒飲…

【一国と一刻】

【一国と一刻】 「〇〇〇は一国者で困る」「ほんと、どうして〇〇〇はあんなに一国なんだろうね」などと祖母と母は癇癪もちの叔父についてためいきまじりに話していた。そう言われるような男はたいがい歩く中華思想みたいなひとなので一国者なのだろうと思っ…

【野性の呼聲断片】

【野性の呼聲断片】 仕事に使うため手元にあった古い本からかたちのよい活字を五文字だけ拾った。 種本は JACK LONDON 著『野性の呼聲』堺利彦譯・有島武郎跋、叢文閣版、大正八年五月。 ◉

【水車を見に行く】

【水車を見に行く】 静岡市清水区梅ヶ谷に水車を見に行った。昭和の始め頃まで、真珠院脇から北へ続く柄沢集落に五つ、塩田川に沿った大沢集落にに三つ、下(しも)に一つ、梅ヶ谷には計九つの水車がまわっていたという。 2022/09/13DATA : PENTAX Optio RZ1…

【駅弁の悲しみ】

【駅弁の悲しみ】 駅弁というのはつくられた場所や買い求めた場所から遠ざかりながら食べるものだ。遠ざかりながら食べるから味わいが深い。遠ざかるのが場所ではなく、買って持たせてくれた人だったりするとさらに味わいが深すぎて悲しいこともある。 2022/…

【滝を見に行く】

【滝を見に行く】 友人の運転する車に乗せてもらい、静岡市清水区梅ヶ谷の山懐に分け入って不動の滝を見に行った。分け入ったと言っても車で 1km も行けば道は行き止まりになって不動の滝がある。塩田川の最上流になる。 DATA : PENTAX Optio RZ10 30 度を…

【白襯衣】

【白襯衣】 衣偏に親と書くと襯(しん)という字であり、襯衣という熟語を辞書で引くと「しんい」と読んで肌着、ジュバン、シャツのことだという。 千駄木界隈(1986) 漱石は『それから』で白襯衣と書いて「しろしゃつ」とルビを振り、『坊っちゃん』で赤襯…

【太田の原】

【太田の原】 駒込、千駄木、根津の地名に混じって「太田の原の傍(そば)です」(漱石『道草』)というのが出てきて、根津権現裏の坂あたりについてそう言っている。 太田はたぶん太田道灌のことで、ということは汚らしいと書いて「――様の御屋敷」と伏せ字…

【大正十五年の寅】

【大正十五年の寅】 ことし娘夫婦と一緒に静岡から沖縄へ移住した伯母がいる。引っ越しが6月のことだったのでコロナに猛暑と台風が重なってたいへんな思いをしているのではないかと思う。その後連絡がないので様子はわからない。 DATA : PENTAX Optio RZ10 …

【オオモクゲンジの九月】

【オオモクゲンジの九月】 買い物に出たら涼しいので脚をのばし、東京外国語大学跡地を通ったらオオモクゲンジ(大木欒子)が黄色い花を盛大に降らせていた。 DATA : PENTAX Optio RZ10 1 : 1 format オオモクゲンジはこんな時期に咲くんだったかなと過去の…

【パキラのズンドコ節】

【パキラのズンドコ節】 38 年前に透明グラス入り観葉植物としてもらったパキラがズンズン伸び「 178 センチのあなたの身長を超えてこのままだと天井に届いちゃう」と言う。手遅れになる前に何とかしようと思い、成長点を含む枝をバッサリ切り落としてみた。…

【南北線と子午線】

【南北線と子午線】 直線とは点と点を最短距離で結んだときに現れるもので、その線には長さだけあって太さはない…というような教わり方をした子ども時代の算数は楽しいものだった。楽しいものだったねという話をしても意外に同意してくれる人がいないのは、…

【銭の研究】

【銭の研究】 朝ドラを見ていた妻が「富山では銭(ゼニ)のことをゼンって言う人もいたよ」と突然思い出したように言う。 DATA : SONY NEX-3 Olympus Lens 1:8 f= 9 mm 郷里静岡市にも長崎市にも銭座町があってゼンザマチと読むので、銭をゼンと読むことには…

【重心】

【重心】 人生においてなににこだわってしがみつき、なにをあきらめてすてたか、それによってひとそれぞれその人らしさができている。 そうやってそれぞれひとりひとりにその人らしさがあるのに、距離をおいてながめると、ひとりひとりの個性など「みんなお…

【書棚の不在】

【書棚の不在】 買物に出たついでに書店に寄り、今月号の『文學界』がよさそうなので買おうかなと思い、ありそうな棚を見たら「安倍晋三」と「統一教会」の文字がタイトルに大書された雑誌ばかりが平積みになっていて見つからなかった。 読みたかったのは、 …

【俺たちに明日はない】

【俺たちに明日はない】 「今日できることを明日に伸ばすと、明日はもっと辛くなるから、今日できることは今日やれ」という意味のことをなん度もなん度も親に言われて育った。 かつてやったことを思い出すと、よくあんなことができたと当時の自分に感心し、…

【劇中劇】

【劇中劇】 年表づくりの仕事がときどきあって、その面倒な作業が嫌いではない。嫌いではないのは、歴史的出来事が劇中劇に見えておもしろいからだ。 劇中劇とは「劇の一場面として演じられる別の劇」であると辞書にある。歴史とは枠組のとり方による解釈の…