den6blog’s diary

僕の寄り道――電気山羊は電子の紙を食べるか

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

【不思議なふたり】

【不思議なふたり】 山の寂しい湖に無人のボートだけが浮かんでいたら、男女が手に手を取って入水(じゅすい)したのではないかと思ってびっくりする。 いくらなんでも上野不忍池(しのばずのいけ)に浮かんだボートから男女が入水するなどということはなさ…

【白羽の箭】

【白羽の箭】 台東区上野一丁目、道路沿いに下谷箭弓稲荷神社がある。 埼玉県東松山市箭弓町にある箭弓稲荷神社の分社である。「箭弓」の読みがわからないので調べてみると【箭=シフトJIS:90FB 区点コード:03293 音読み「セン」 訓読み「や」】なので「せ…

【緩みの教え】

【緩みの教え】 時計修理のできる店のご主人と話していて、「若い頃から夏が近づくと腕時計をしているのが苦手なんです。汗っかきのせいか、ベルトのあたりが痒くて仕方なくて、掻くとかぶれたりするんです」と言ったら、「お客さん、そりゃあ時計ベルトを…

【石の流転】

【石の流転】 家の基礎となる石垣は、その近辺で産出する石材が使われていることが多い。重い石を遠くから運ぶのはたいへんだからだ。だから玄武岩の産地近くには玄武岩の石垣が多い。 身近に石を産出しない地域だと、石垣の素材はさまざまなのだけれど、新…

【組文字】

【組文字】 編集者から送られてきた新聞記事切り抜きを読んでいたら「180ページ」が「180㌻」と文字組みされていた。こういう複数文字を一字内にまとめてしまったものを組文字という。 使ったことがないけれど、日本語フォント内にそういう組文字キャ…

【いろはにこんぺいとう】

【いろはにこんぺいとう】 金平糖とパソコンに打ち込んでみたら、小学生時代の言葉遊びを思い出した。 「いろはにこんぺいとう」で始まる意味のしりとり遊びである。はたしていまでも最後まで覚えているだろうかと試してみたら、10 文字の芥子粒のような心核…

【黄色の流儀】

【黄色の流儀】 中華料理店で浪花節球団読売巨人軍の勝利をくどくどと書き連ねた浪花節調記事を読んでいたら、急に黄色いカレーが食べたくなった。 黄色いカレーを探す穴場は大衆的な田舎食堂ではない。長閑な田舎食堂にも都会から既に業務用食材の波が到達…

【李家の読み】

【李家の読み】 わずかな流域に 60 以上の蛇行箇所がある巴川をまっすぐに改修しようという土木工事で揉めた明治三十九年当時、静岡県知事だった李家隆介の李家はなんと読むのか調べたら「りのいえ」で「りのいえたかすけ」だった。ウィキペディアにも項目…

【麦稈真田】

【麦稈真田】 郷里清水の大内地区でかつて盛んだったという稲藁などを使った箒作りについて、関連する資料がないかと『清水市史』で明治時代の出来事をを通読していたら麦稈真田の技能講習が開かれた話がいくつか出てきた。 ばっかんさなだ【麦稈真田】麦わ…

【永遠の路地裏】

【永遠の路地裏】 子ども時代に路地裏が好きだった人間は、よっぽど路地裏で嫌な体験でもしていなければ、やっぱり大人になっても路地裏が好きである。好きだろうと思う。人は子ども時代という路地裏を出ておとなになる。 こちら側から見た向こう側Data:SON…

【山ねこ拝】

【山ねこ拝】 をかしなはがきが、ある土曜日の夕がた、一郎のうちにきました。 かねた一郎さま 九月十九日あなたは、ごきげんよろしいほで、けつこです。あした、めんどなさいばんしますから、おいでんなさい。とびどぐもたないでくなさい。 山ねこ 拝 こん…

【蘿蔔】

【蘿蔔】 『清水市史』吉川弘文館を読んでいたら、明治時代、不況下の茶生産に乗り気でなかったのが飯田地区で、平坦で後背地として里山をもたず市街地に近いため、収益率の高い農産品に活路を求めたためだという。 それら産品の中に大根があり、大根に括弧…

【日本帝国標準時】

【日本帝国標準時】 古道具屋で古い道具を見るのが好きだ。なぜかといえば教育委員会による解説のようなものがないので、なにに使った道具か自分で考えなくてはならないからで、それがとても楽しい。 根津で仕事の打ち合わせを終え、不忍通りを団子坂下方向…

【ことばの算術】

【ことばの算術】 図書館に行って予約してあった宇沢弘文『算数から数学へ』を借りてきた。 DATA : SONY Cyber-shot RX100 ll 鶴と亀があわせて8匹いて足はあわせて26本です。さて鶴と亀は何匹ずついるでしょうと聞かれ、ぜんぶ鶴だったら足は16本なの…

【明治十二年のコレラ禍】

【明治十二年のコレラ禍】 『清水市史』に南北戦争で名を馳せたアメリカのグラント将軍が退役後の世界一周船旅の途上、急遽清水港に入港した話が載っている。 次郎長まで一役買っての大歓待をしたらしいのだけれど、日本立ち寄りの目的は琉球帰属をめぐる日…

【豆アジ】

【豆アジ】 桜の季節が終わると豆がおいしくなると向田邦子が書いていたけれど、豆がおいしい季節になると豆アジがおいしくなる、とつけ加えたい。 わが母は昔から小さなアジの唐揚げが好きで、たんねんに二度揚げしてそのまま食べたり、南蛮漬けにしたりし…

【図書館往復】

【図書館往復】 区立図書館に貸し出し予約した宇沢弘文『算数から数学へ』はどうなったかな、とふと思い出した。 図書館のホームページを見たら「準備できました」という表示が出ていたので急いで受け取りに行った。 図書館前まで行ったら「本日は休館です…

【小さな家】

【小さな家】 小さな家じゃなく大きな家に住みたい!というのはおとなが描く夢であり、幼い頃は小さな家に憧れ、『大草原の小さな家』などという名前を聞いただけでグッと来るものがあった。 ウォルト・ディズニーの『小さな家』という漫画映画を見たのは保…

【 2.5mm の謎】

【 2.5mm の謎】 母の病気治療のため病院に付き添うようになってからポケットティシュと紙の手帳は欠かさずに持つのだけれど、カバンの中にどうしてもノートパソコンを持っていたくて、その理想型と思っているのがビクターがかつて販売していた InterLink MP…

【猫の家のそれから】

【猫の家のそれから】 漱石が 1903(明治 36 )年から 1906(明治 39 )年まで居住し『吾輩は猫である』を執筆した家、通称『猫の家』は文京区向丘 2 丁目 20 番 7 号という場所にかつて存在した。 仕事帰りに激しく降られ、雨の満員バスに乗るのも嫌なので…

【宇沢弘文メモ】

【宇沢弘文メモ】 柳田國男について書かれた本(柄谷行人)を読んでいたら宇沢弘文という経済学者の名前が出てきて、興味を引かれたので講演録を買ったり調べたりしながらあれこれメモ。 ・道筋を立てて民を救う「経済」に出来高払い的な自由競争を原理とし…

【見上げる喜び】

【見上げる喜び】 職人がつくる足場を見るのが好きだ。人間自体もそうだけれど、人間同士の意思疎通もまた基準となる足場を決めないと構築できない。 熟練した職人になると第三者の目に触れる美しさまで考慮して作業する人間国宝的な人がいないとも限らない…

【結果と意図】

【結果と意図】 東京駅新幹線ホームにて。ブースと商品と売子をコンパクトにまとめた結果。 DATA : SONY Cyber-shot RX100 ll 静岡駅構内にて。わかるようでわからないプラモ風公衆電話ディスプレイの意図。 DATA : SONY Cyber-shot RX100 ll ◉

【もつとコンニャク】

【もつとコンニャク】 2022 年 5 月 18 日、静岡県清水。雑誌『季刊清水』編集会議で帰省し、大内の保蟹寺(ほうかいじ)檀家総代に原稿の依頼をし、梅ヶ谷の真珠院(しんじゅいん)ご住職に取材のお願いをした。 DATA : SONY Cyber-shot RX100 ll 大内から…

【忠実(まめ)】

【忠実(まめ)】 「まめ」という言葉は「忠実」と書く標準語である。 郷里静岡県清水では「まめ」という言葉を非常によく用い、「まめ」であることを「まめったい」という。標準語として辞書にのっていたり、古語辞典に収録されている古いことばであっても…

【一即多】

【一即多】 「現実の世界とは物と物との相働く世界でなければならない。」(西田幾多郎『絶対矛盾的自己同一』) これをどんどん約(つづ)めて言えば「現実は関係でなければならない」 ↓「現実即関係」 ↓「一即多」となり、この「一」の起源にこだわるなら…

【トップ・オブ・ザ・ワールド】

【トップ・オブ・ザ・ワールド】 人間の感覚は麻痺する。 平家(ひらや)暮らしをしていた頃は二階家に憧れ、明るく風通しが良く見通しのきく二階暮らしこそが、文化的な暮らしだと思ったりした。 そういうちっぽけな文化的暮らしというエセ優越感が手に入る…

【朝刊の片隅を読む】

【朝刊の片隅を読む】 朝日新聞朝刊の右下隅に小さく「30/王」という文字が刷り込まれており、これはおそらく印刷工場や輪転機をあらわす符牒で管理用なのだろう。 北区王子で育ったので、王子駅近くの荒川沿い、あらかわ遊園地近く、ずばり住所で言ったら…

【文京グリーンコートのベニバナトチノキ】

【文京グリーンコートのベニバナトチノキ】 六義園正門近く、元理化学研究所のあった広大な敷地を再開発した文京グリーンコート。 その裏手で連休明けあたりからベニバナトチノキが満開になった。花の名前などほとんど知らないのに、どうしてベニバナトチノ…

【目赤不動】

【目赤不動】 六義園正門を出て上富士交差点から本郷通り(岩槻街道日光御成道)を白山上方面に進み吉祥寺門前を左に見てちょっと行った右手に天台宗南谷寺目赤不動尊がある。 半村良の『妖星伝』を読んだことがあるくせに真言密教とか不動尊信仰とかに詳し…